2007年12月09日
武器はお持ちですか
部屋の片づけをしてたらこんなものが出てきた。
Stops and Searches
取調べ記録みたいなもんだね。
以前旅行先から帰るとき、ロンドンで日本行きの便を待ってたときに起きたちょっとしたハプニングの思い出w。
場所はヒースロー空港、搭乗口前の待合エリア。ゲートの持ち物チェックも金属探知機もクリアして、後は30分後にボーディングが始まる飛行機に乗るのを待つばかり。体質上、長距離フライトは機内で食事をすると必ず酔って地獄を見るから対策として絶食をするんだが、それをどうしのぐかなぁとか考えながらボーっとしてた。すると、向こうからセキュリティー系のおっちゃんの4人組が歩いてくる。
テロは怖いからね。警備も大変なんだろうな。
しかし皆さんエラく重装備。防弾チョッキにサブマシンガン、腰にはハンドガンにバトン。ついでに4人ともデカイ。もともといいガタイしてるんだろうけど、防弾チョッキでさらに巨大に見えるw。
体力勝負だからね、体を張って安全を守り続けるエアポートセキュリティー。頼もしい。
…と、そんなこと考えてる間に更にこっちに近づいてくる特殊部隊な4人組。こんな待合室でもちゃんと入念にパトロールするんだなぁと思ってると、ヤツら更に更にこっちに接近。そしてオレの目の前までくるとおっちゃんの一人が英語で「ちょっとお話があるんですがいいですか?」みたいなことを言ってくる。
え?オレ??σ(゚∇゚;)
びっくり。かなりびっくり。
テロも計画してねぇし、何の心当たりもないんだが、何のことだ?と思いながらとりあえず付いていくことに同意する。待合室エリアは日本行きの飛行機待ちってこともあって日本人でごったがえしてる。おじちゃんおばちゃん団体客もいっぱいいる。思いっきり注目を浴びる中、特殊部隊に連行されるオレ。なんてシチュエーションですか(;´д⊂)。
待合エリアの入り口付近のちょっと広くなった場所までくると、後ろ2人、前1人のダイヤモンドフォーメーションに囲まれてマークされ、最初に声をかけてきた4人目のおっちゃんが状況説明をしてくれた。どうやらさっきセキュリティーゲートを通ったとき、オレの腰に武器らしきものが見えたとの報告が警備員からあったらしい。
なるほどね。それなら心当たりがある(^^;)(^^;)。
レザーマンのツールを入れてるホルスターだね。ベルトにくっつけてんの。
こんなの↓
無論、機内に持ち込めないなんてことは百も承知だからツール本体はチェックインの時点でしっかりスーツケースに入れて預けてある。でもホルスターだけはベルトにつけっぱなしだったんだよね(^^;)。警備員さんはおそらくそれが武器に見えたんだな。
特殊部隊のおっちゃんの説明を聞いてようやく状況がつかめ、「確かに腰にホルスターが付いてますよ」とホルスターを親切に見せてやろうとした。
そしたらその瞬間、マークしてた後ろの二人が「おっと動くな!」とか言って全力でブロックしてきた!!一瞬のうちに一人がオレの腕を掴んで固定し、もう一人が上着をめくってブツをチェック。
前に立ってる3人目のマークマンもオレが抵抗したらサブマシンガンのセーフティースイッチを解除しそうな勢い。
オレ軽くパニック。
トーク担当の4人目のおっちゃんはそんな中、これは安全確保のために仕方ないから理解してくれみたいなことを説明してくれる。
対応自体は終始親切なんだが、やってることはカナリ目立つ。ついでに場所は待合室の目の前。舞台みたいなもんだ。待合室にいる日本人団体観光客の視線が集まる。腕をバンザイのポーズでホールドされ、銃を持った巨人にはさまれてボディーチェックを受けてる姿は皆さんにどう写ったんだろうか。違うんだみんな、オレは逮捕されてるわけじゃねぇんだ!勘違いするんじゃねぇぞ!!
…その間マークマンたちがホルスターが無害であることを確認。これで釈放してもらえるのかなと思ったらそうはいかんらしい。万が一に備えて手荷物として持ってたバッグの中身も確認するとのこと。
まぁここまできたら何でもやってくれって感じで無論OKする。
ホントに入念にチェックされた。一眼レフカメラ、ニンテンドーDS、MP3プレイヤー、財布、ケータイ、時計、その他もろもろ。
中でも一番ウケたのが、
おっちゃんカロリーメイトを発見っ!
機内絶食派だから成田に着いたら速攻で食すために持ってる餓死から守ってくれる大切な食料w。イギリスでは売ってないんだろうな。紙の箱に入ってて、中は金属ホイルで包まれてるブロック状の物体。知らなきゃ確かに怪しいかもしれんw。プラスチック爆弾に似てなくもないしな(^^;)。未開封だったんだが、説明しても食べ物だと信じてもらえず、実演することにwwww。おっちゃんが開封したカロリーメイトを目の前で食べるオレ。
待合室からこっそり見守ってる皆さんからしてみれば不思議な光景だったろうね。
ねぇ、あの人、今度は警察の人の前でカロリーメイト食べてるよ。みたいな…
そんなこんなでようやく自由の身になったのはその約5分後。拘束時間10分以内。鮮やかな仕事っぷり。でもこっちの体感時間はその軽く5倍くらい(^^;)。
待合室に戻るときに、入り口付近で一幕を見てたイギリス人のおっちゃんが「いいお土産話ができたね(笑)」とか言ってきた。
あぁ確かに良いネタになったよww。神経すり減ったけどな。
とは言え、危険の可能性が少しでもあったらしっかりチェックをするところは頼もしいね。ロンドン警察のみなさん、お疲れさまです。
そして今度海外旅行するときはホルスターをベルトから外そうw。
おまけ:
取り調べ記録のフォーム、開くと警察側が記入する項目がいくつかあるんだが、対象人物の特徴の欄にこんなのがある↓
IC Code=6ってのに注目。
別ページにコードの凡例があるんだが、こんな感じになってる↓
つまり、IC Codeは警官から見た対象者の人種グループ。
6 - Arabic or North African
マテ。
オレはアラブ系に見えるのかww。そんなの言われたの初めてデスヨ。
まぁ冷静に考えて5の間違いなのではないかと思うが
でもこれどうみても6だよね。↓
特殊部隊のおっちゃんナイスボケ。機内でフォーム読み直しててコーラ吹いた。
コメント
投稿者:shiro@2007年12月12日 19:46
爆笑しますたww
特殊部隊のおじさまたちがんばっておられますね。
カロリーメイトに大爆笑です(・ω・)ノ
ひじょーに癒されました☆
おかえりなさい。
投稿者:りょ@管理人@2007年12月14日 13:46
楽しんでいただけたようでw。
実はもう1年以上前の話なんですけどね。
や~でもチェックは入念でした。ま、その方が安心だから全然それで
結構なんですが、これから十何時間の旅を共にする人々の前でやらんでも(^^;)
とか思いましたw。
でも結果的にいいネタになったのでオッケーってことで。
Shiroさんもロンドンを訪れるときはホルスターは外しましょう。
ってフツーあんま身に付けないかw。