2011年09月04日

Bulk Dump使ってTrinityのデータバックアップ

長年愛用している我が家のKORG Trinity Plus。コルグのウェブサイトではミュージアム入りしててもはやビンテージになりつつある気がw。練習スタジオでレンタルしてるところもやはり少ない。

20110904-01trinity.jpg

加えてTrinityシリーズは色々問題持ちで、突然片方の出力から音が出なくなったり(軽い衝撃を加えると治る傾向あり)、フロッピードライブが不調になりがちだったり、色々苦労が多い。でも、発売当時(1995年とかw)は本当に革命的なシンセだったし、今でも現役でプロに使われてるところを見ると本当に名機なんだと思う。TOTOのGreg PhillinganesさんとかもライブでOASYS、Trinity、Triton Extremeというセットアップだったね。

さて、そんなTrinityだけど、オレも相変わらず現役でお世話になってる。我が家のTrinityは幸い具合が悪くなることも少なく、なんとか動いてくれてるのだが、スタジオでレンタルすると、たいていすごく機材が傷んでいる

そして良く行くスタジオで、Trinityのフロッピードライブがとうとう壊れたっぽい。読み込まないわ書きこまないわで100%エラーになる。どーん(--;)


これでは家で作った音色セットをリハのときに読み込めない。

痛すぎる。

しかしTrinityは使いたい。


そこで別方法を考えた。

System Exclusive含めたBulk Dump。これだね。


その存在は知っていたものの、今までこの機能は使ったことがなかったんだけど、いよいよフロッピーがアテにならないということで研究開始。

MIDI Bulk Dumpは簡単に言うと、シンセにある音色データやその他システム設定まで全部そのままMIDI経由で書き出す機能だよね。Trinityの場合、GLOBALモードのP2に詳細がある。

20110904-02matrix.jpg
パネルきたねぇw

20110904-03globalp2a.jpg

やってて学んだこと:
ここでEnable Exclusiveにチェックを入れておかないとSysExデータが無視されてBulk Dumpの意味がなくなる。

20110904-04globalp2b.jpg

ここで書き出す内容を指定できる。音色1件から、全データまで色々指定できる。もちろんデータ内容が多ければその分書き出し時間も長くなる。


ちなみに、データの書き出し先はというと、うちの場合はCubase。あと、MacではSysEx Librarianというフリーソフトを発見。結果、両方とも書き出しの保存に成功!


Cubaseの場合、シンセとパソコンをMIDIで接続して、新しいプロジェクトを作成。MIDIトラックを一本作成して、TrinityはBulk Dump寸前状態でスタンバイさせる。

20110904-05globalp2c.jpg


後は、CubaseでそのMIDIトラックに対してレコーディング開始→Trinity側でBulk Dump開始。

20110904-06cubaserec.jpg

20110904-07globalp2d.jpg


全データ書き出しで所要時間はこんな感じ。

20110904-08time.jpg


終わったらTrinity側で表示が消えるから、そしたらCubase側でもレコーディング停止。後はプロジェクトを保存すればバックアップのできあがり♪

リストエディターでトラックを見るとちゃんとSysExのエントリーが。

20110904-10cubaselisteditor.jpg


ちなみにCubaseの環境設定でMIDIフィルターのセクションでSysExが受信されるように設定されてないとデータ読み込んでくれない(^^;)。これも自ら失敗して知ったw。

20110904-09cubasesettings.jpg



SysEx Librarianの場合は作業はもっと楽で、MIDIインターフェイスにTrinityを接続したらSysEx Librarian起動。データ受信ボタンをクリックすると待機状態になるから、後はTrinity側でBulk Dump開始すれば勝手にデータを感知してセーブしてくれる。楽♪

20110904-11sysexlibrarian.jpg

20110904-12sysexlibrarian.jpg

ちなみにTrinity側で書き出しが終わったらSysEx Librarianの記録状態を手動で止めてやらないと永遠に記録待ち受け状態が続くw。


で、ここまではいいとしてだw、


書き出したデータは無事にTrinityに戻せるのだろうか!?

これが出来なかったらバックアップの意味がないしね(^^;)。


もちろんできました♪


Trinity側にデータ受信のインターフェイスが全くないのでちょっと戸惑ったけど、これはもう普通にデータを保存したファイルを再生するだけでOK。TrinityとPCをつなげて、Cubase/SysEx Librarianの再生ボタンを押せば、Trinityが勝手に受信してくれる。

単純すぎw

20110904-13globalp2e.jpg


ちなみに受信後、データは受け取ってても、選択中の音色は自動更新されないらしい。つまり、Program A001を選択してる状態でBulk Dump受信したら、一度A001以外のプログラムに切り替えてからA001に戻さないと、読み込んだ新しいデータが反映されないっぽい。そこからCOMBIモードに移行しても、最初に表示されるCOMBI音色はデータ受信前の音色になってる。これも一旦別のCOMBI音色に切り替えてから戻すとちゃんと反映される。これ一瞬焦ったw。


とまぁ、SysExの送受信設定とか気をつけるポイントはあるけど、これが出来るのが実証できたのは個人的にはすごく嬉しかったりするw。これで万が一フロッピードライブがイカレても、なんとか音色を戻したり本体外で保存できる♪


と、ここまで来て思ったのが、我が家にあるもう一台のシンセ、MOTIF ESのシーケンサーでもTrinityのSysExデータを記録できるんじゃないのか??


結論から言うと、ダメでした(^^;)


理由は不明。MOTIF自体はSysExデータは拾える仕様だし、Bulk Dumpデータ受信の有無を設定するパネルまである。実際記録してみて、SysExデータを読み込んでる形跡はあるのだけど、どうもそこからTrinityにデータを送り戻すことができない。一通り設定は全部いじったと思うけど、今のところ、撃沈。惜しい。相性とかあるのかなw。ヤマハだからコルグのデータは食わねぇとか(^^;)


とは言え、練習スタジオのTrinityもこれでFloppy要らず

MacBookとMIDIインターフェイスを持っていく必要があるけど、まぁ最悪それくらいやるわw。

MOTIFから読み込めれば最高だけど、そこは一歩及ばず。惜しい。ホント惜しいw。


…と思ってたところで見つけてしまったのが、


Line 6 MIDI Mobilizer。iPhoneに取り付けて無料アプリを落として、後はレコードボタンを押せばMIDI記録開始。説明文を読む限り、どうやらSysExデータも受信してくれるっっ!!!

実売5000円台か…か、買おうかな(^^;)。MOTIFみたいに送信できないってオチだとちと痛いけど…


この話、多分続くw。

コメント

投稿者:てふぅ@2011年09月05日 05:45

ケイゾク的に情報求むぅ。
ちなみに我が家の鶏君は一度ご機嫌を損ねると開腹手術が必要。
かるくブッ叩いたくらいじゃほとんど治らん・・・




投稿者:りょ@管理人@2011年09月05日 07:15

じゅ、重症だw
開腹したときの手術内容はどんなものなんだろう?
なんにしろ、できる限り長生きしてもらいたい機材です。

つか復刻版出して欲しいw。




投稿者:りょ@管理人@2012年07月10日 23:03

てな訳で大分時間空いたけど、実験してみましたw↓

http://synthesizedmusic.raindrop.jp/hitorigoto/2012/07/trinity.html




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